mattariponのぽんこつ日記

まったりと趣味にいそしむ日々をまったり綴っていきます。

 時代

あんじゅう

晴れました。
ポカポカ陽気です。

ここの所ジメッとして窓を閉めっぱなしでしたので、今日は大解放。
昨日の夕飯のせいなのか味噌くさい家でしたので、これでリフレッシュよ。

昨晩、寝ながら”あーー、やっちゃったなぁ、世界が回るなぁ”と思いつつ夢の中。
案の定、今朝目を開けてみたら天井が回転木馬状態。
ゆるゆる起きて、よろよろ作業。
常日頃のポンコツに輪がかかり、大ポンコツ状態。
最大級のめまいの頃に比べれば、軽傷。
明日は、もうちょっとフットワークが良くなる予定。

ポンコツ状態で、Dannasanと中国マーケットに行ってきました。
長々Coming Soonだった「てつおじさんのチーズケーキ」が開店していました。
イエーーイ
8月オープン予定が12月オープン予定になり、とうとう開きましたよぉ。
待ってましたー
早速おねだり。
今日のおやつに食べる予定です。
ワクワク

***

電子書籍で購入した宮部みゆき著の「三島屋変調百物語事続(みしまやへんちょう ひゃくものがたりことのつづき) あんじゅう」を読みました。


三島屋変調百物語の第2巻にあたります。
巻末には平成25年初版発行、令和2年発行 とありました。
平成25年は・・・2013年、令和2年は・・・2020年です。
(元号、毎度のことながらピンとこないし、ほんと、ややこしい

1巻はずっと以前に日本に行った時に購入し、ど・ストライクの妖怪物でしたのでその続編ともあれば、おのずと期待度爆上がり。

江戸の神田にある袋物屋の三島屋は、なかなかに繁多な店でした。
主人の姪のおちかは、川崎宿の旅籠の娘でしたが、幼馴染の許嫁を殺され、その下手人はおちかが兄弟同様に親しんでいた男でした。
おちかは、笑うことすらも忘れたように暗い影をまとった娘になってしまいました。

おちかは親元を離れ、叔父夫婦の元で自ら望んで女中働きをすることになりました。
ふとしたきっかけで叔父の碁敵の昔語りをきき、おちかの中に少しばかりの変化の兆しが見えました。
それがもとで、おちかが一風変わった”百物語”を聞く、という語り集めが始まりました。

2巻は、4つの物語が集められています。
物語の間にはその話を聞くに至った経緯もあり、短編が集められているというのとはまた一味違った面白さもありました。

3話目が表題にもなっている”あんじゅう 暗獣”で、空き屋敷の人を恋う思いが生み出した妖物と、その家に越して来た学者夫妻との交流を描いた作品でした。
人を恋う思いの
妖物が住人と仲良くなり、夫妻は妖物を”くろすけ”と名付けて可愛がり、妖物もまた夫妻を危険から守ったりします。
ところが、”くろすけ”は夫妻との絆ができるにつれ、人を恋うことがなくなってきたためにその姿がだんだん小さく、弱弱しくなっていきます。
夫妻の思い、くろすけの思い、どちらも泣けてきてしまいました。

この物語を語る学者先生の弟子である青野利一郎(若先生)が、これからおちかを取り巻く人々のレギュラーに入りそうな雲行きです。
2話目に登場したお勝も三島屋の女中に加わりましたし、若先生にくっついてきた3人のいたずら小僧、4話目に登場した偽坊主の行念坊もキャストに加わりそうな勢いです。

妖怪や怪異の話にとどまらず、嫉妬や憎しみなど人の持つ感情も入り混じり、読み応えのある作品だと思います。
百物語のみならず、おちかの変化や成長、彼女を取り巻く人々との心温まるエピソードも楽しみの一つかと思います。

調べてみましたら、第1巻の「おそろし」は、2014年にNHKでドラマ化されているようです。
原作の続巻は9巻まで既刊されているようです。
これはもう、追いかけるっきゃないわね

御家人斬九郎

昨晩はいつもどおり寝たはずなのに、目覚めたら8時半!
なぜだか今朝は大寝坊でした。
Dannasanでさえ、いつもより1時間寝坊でした。
10時から8時、10時間睡眠じゃん
おかげで今日はうつらうつらせずにシャキシャキしていますが、午前中の短いこと!
あっという間に日も暮れそう

朝食が遅くなり、昼食が遅くなり、夕食はいつになるやら。
早起きは三文の徳、って、なんとなく実感中(笑)

***

柴田錬三郎著の「御家人斬九郎」を読みました。


巻末には、昭和59年発行、平成13年36刷 とありました。
昭和59年は・・・1984年、平成13年は・・・2001年。
元号をまたぐとさらに難解。
17年で36刷、ということになりますかね。

元号、日本の文化ではあるのでしょうが、不便極まりない。
日本大使館でパスポートの申請なども元号で書かなくちゃいけなくて、困ります。
子どもらの生まれた年を元号とか、提出時の元号年とか、知らないよぉと言いたくなります。
今だって令和何年だか言えないもん。
(”もん”じゃないと叱られそうね)

さておき、本編。
短編10話をひとまとめにした1篇、他5篇、全部で6篇の物語が収められています。
各話の表題には、~だぜ、~さ など、斜に構えたような題名が付されています。
題名を読むだけでも、世間を冷めた目で見ているような斬九郎のキャラクターを表しているように思いました。

御家人である松平残九郎は、表沙汰にできない罪人の介錯を請け負い、”斬九郎”と呼ばれています。
兄弟姉妹はたくさんいましたが、幼少の頃に死んでしまったり他家へ出されたり、今は年老いた母親と斬九郎の二人暮らし。
79歳の母のことを”ばばあ”と呼びつつも旅に同行させたり、反発しつつも母親思いな面もあります。

表沙汰にできない事件が持ち込まれ、斬九郎はぶつくさ言いながらも謎を解き、時に見事な腕前で介錯します。
謎を解いていく過程にミステリーの要素も含まれ、その上大立ち回りもあり、娯楽がふんだんに盛り込まれているように感じました。
人情のある粋な計らいや、斬九郎の立ち回りの鋭さ、切れ味のよさは、スカッとするものがありました。

お決まりになりつつある大食漢の母との丁々発止のやり取りには、思わずクスリとさせられました。
いくつになっても母に頭が上がらない所も、男前の斬九郎との落差が魅力の一つなのかもしれません。

読み始めは読点が多く感じられて、若干読みにくい気がしました。
そのうちに、読点を見て見ぬふりで読んでいたように思います。
読点の多さは、著者の特徴でもあるのかしら?
読点の入れ方って、意外と難しいのかもしれませんね。

水鳥の関

昨晩は、ジャブジャブと音がするほど降っていました。
朝もしとしと、さらさらと降っていましたが、お昼近くにはやみました。

お日様が出るとモワンとして、重たい空気でした。

雨が止むのを待ってから、近くのスーパーまで歩いて行ってきました。
サンクスギヴィングの準備でしょうか、平均年齢高めの客層でいつもより人出があるように感じました。
帰りに見かけた可愛いお花

遠めだったのですが、白とピンクの可愛らしいお花でした。
雨に打たれて、うちのお花たちは重みに耐えられず下を向いています。
明日にはジャングル復活でしょう。

***

平岩弓枝著の「水鳥の関 上・下」を読みました。


巻末には上下巻ともに、1999年第1刷とありました。

浜名湖のほとりにある新居の関近くの宿屋の娘・お美也が、旗本の長男に嫁ぎ男の子を儲けるも、江戸詰から戻った夫がほどなくして病でなくなってしまいます。
お美也は、嫁ぎ先から子どもを置いて家を出るように仕向けられ、実家へと戻されていました。

実家の宿屋は、大名行列などが投宿する大きな宿屋で、お美也は両親と弟と共に宿屋の仕事の手伝いをしていました。
江戸詰から戻った藩の行列の中にいた元婚家の次男:清次郎と再会し、実の子と引き離されていたお美也の境遇を不憫に思い、家に戻って両親に掛け合ってお美也が婚家に戻って暮らせるように取り計らいます。

お美也は元婚家に戻り、実子の清一郎との暮らしの中、清次郎と恋仲になります。
今後は清次郎の元で幸せに暮らせるかと思っていた矢先、清次郎が江戸詰のメンバーに選ばれて、藩主について江戸へと旅立ってしまいます。
清次郎が旅立った後、彼との子を身ごもっていることを知り、後から江戸へ合流する武士家族に混ざって関所を越えようとします。

ところが、ここで幼なじみに出会い、手形の名前と一致しないことがバレ、お美也の江戸へ行く夢は無残にも絶たれてしまいます。
実家の別宅で生まれた清次郎との子:千とせと暮らし、実家の宿の手伝いもしながら、清次郎への思いを胸に収めて過ごしていました。
江戸にいる清次郎からの文もなく、人づてに清次郎が養子になり養子先の娘との婚姻を知ります。
呆然としながら自らの命を絶とうとしましたが、千とせの様子がおかしいことに気付き、医者の元へ駆け込み、母子ともに救われることになりました。

母親が倒れ亡くなってからは千とせと共に実家に戻りましたが、弟が恋に溺れ、もともと病弱だった体を壊してあっけなく亡くなってしまいます。
お美也に思いを寄せ続けていた幼なじみも、事故で亡くなってしまいます。

父の既知であった年若い書生風の杜之助が別宅にしばらく逗留することになり、お美也はほどほどの距離を保ちながら時折様子を見に行っていました。
ほのかに、ほのかに二人の気持ちが寄り添って行きますが、ある時杜之助が江戸へと戻ってしまいます。

お美也が、二人の仲がこのままになってしまうのかとあきらめかけていたころ、杜之助が戻ってきてお美也と夫婦になりました。
清次郎と話をする機会もありましたが、杜之助との生活を大事にしたい、とやっと幸せをつかむことができました。

お美也という江戸時代の女性の一生を描く作品でしたが、関所の存在が、特に女性にとっては大きな壁となっていたことがよく伝わりました。
今のように、日本全国どこへでも気軽に行き来できるだけでも幸せなことなのでしょう。

夫との死別、燃えるような恋をした相手の裏切り、自分に思いを寄せてくれていた幼なじみの死、穏やかな空気の中に出会い穏やかに惹かれあい穏やかな家族となる夫。
男性に翻弄されながらも、生きることをあきらめずに幸せを求めた女性の一生だったように思います。
柔らかなハッピーエンドが迎えられて、読後に幸せの光を見た1冊でした。

遠眼鏡の殿様

毎日安定した陽気なので、ルーティンが乱れずに助かります。

今朝は、ジェイと鳩がえさ場でバトルを繰り広げていました。
鳩は、餌箱にどっかり座って長居をするのでどうもいけません。
時々、”そろそろ交代ですよ~”と窓を開けて、退散を促してしまいます。

ジェイがそれを見ていて学んだのか、最近は鳩が居座り始めると、”ギエー ギエー”と声を立てながらとどこからともなく飛んできてくれます。
鳩は声におののくのか、さっと場を譲るようになりました。

なんとなく餌場における鳥のヒエラルキーができていたのですが、今日の鳩は肝が据わっているのか、ジェイの鳴き声や威嚇にも怖気ずにまだ居座っていたら、とうとうジェイに攻撃されました。
ジェイの勝利

鳩は、手すりのほうに降りて順番待ちです。
ジェイの食事時間は短いので、いなくなった隙に鳩がえさ場に飛び乗りました。
鳩は、ジェイがやってきたらどいて、いなくなったら餌を食べ。
暗黙の了解ができたようです。

10時の開店時間に合わせて、Jouchanとヴァリフェア・モールのユニクロにお洋服を買いに行きました。
このモールに来たのは何か月ぶり?
Dannasanは運転手で、買い物には付き合わずに一人でモールを散策していました。
この時間だとまだ人が少なかったですが、ユニクロ1店に一直線です。

Bocchanに必要な服があり、
「Jouchanも一緒に行くなら選んでもらいたい」
ということは、Mamaだけだったらいらないです、ってことの含みの様子
帰宅後、彼に戦利品を見せたら、どれもとても気に入ったようでした。
若い子には若い子のセンスなのね。

あれこれ選んで、1時間弱後に混み始めたころにはいそいそと退散しました。
お会計では、袋ごと乗せると品数から合計金額まで一瞬で計算してくれるシステムは、日本と同じでした。
13点、と出たのですが、
「そうだっけ?ちゃんと数えてみよう」
と、Jouchanと4,5回数えたのですが、何度数えても12点なのです。
彼女がお店の方に伝えたら、一つの服の中に二つのタグが入っていたことが原因でした。

お会計前に数えようと思いついたのは、えらかったわ
親元を離れて生活させたかいがある、ってもんですね

***

横溝正史著の「遠眼鏡の殿様ー人形佐七捕物帳全集2ー」を読みました。


巻末には、昭和59年新装第1刷発行 とありました。
昭和59年は・・・1984年ですね。
かれこれ40年前の本って、装丁や文字の大きさなどに時代を感じるものですね。

表題作を含めた12話の短編からなっています。
人形のような美形(今でいうイケメンですね)の佐七親分の捕物帳です。

辰と豆六という子分二人とのコミカルな掛け合いもはさまれ、凶悪な事件でも残忍さが強調されていないのが読みやすさの一つかもしれません。
会話文も多く文体にも勢いがあり、話の展開も飽きさせず、どの編もテンポが良かったです。
色恋沙汰からの事件が多かったですが、佐七の謎解き、解決には人情味にあふれ、各話の締めもどれも粋でした。

最近はタブレットで電子の本を読むことが多く、大きい文字に慣れてしまっていたせいか、40年前の文字が小さいこと
何度も同じ行を読んでしまったり。
でも、紙の本には手触りがあり、電子とはまた違った風味があるように思いました。
いずれにしても、内容は同じなんですけれどね

回天の門

朝から、変な色の空です。
強い風も吹いてきました。
揺れる枝にもめげず、リスがアーモンドの木でむしゃむしゃ食べ散らかしています。
揺れる餌箱でも、鳥がご夫婦で食事に来ていました。

しょっちゅうお揃いで食べに来るのですが、同じつがいかしら?
常連さん?

今週の予報

明日、明後日と、ほんとかいなという雨マーク。

と思っていたら、サラサラと雨が降りました。

ほんの一瞬でしたけれど、明日からの予報もあながち嘘でもないかもね。

さんぽに行かなかったので、男子ズからリクエストのあったChinese New Year Cakeを作りました。

暖房をつけたくなるような肌寒い日には、オーブンの予熱が心地よきかなぁ。
Dannasanは昼食後に、出来たてをにっこにこ顔でお召し上がりでございました

***

友人からお借りしている藤沢周平シリーズの最後の1冊、「回天の門」を読みました。


巻末には、1986年第1刷、2004年第21刷 とありました。
わお、21刷
ファンが多いのねぇ。

幕末の士であった清川八郎の生涯を描いた、561ページの分厚い本です。
上巻、下巻に分けてもいいような、22の章からなっています。
と思っていたら、2016年発売の新装版は、上下巻になっているようです

黒船来航に幕府の動揺が走り、尊王攘夷が叫ばれ始めた時代。
最後の将軍徳川慶喜に代替わりする直前の不安定な世に、己の信念を貫いて生き抜いた清川八郎。

彼は倒幕が必要であると説き、そのために同志を募り画策します。
しかし、尊王だ、攘夷だ、という声は大きくとも、時代は、まだ倒幕まで追いついていませんでした。

時代の先を行く彼の思想は、空回りしているような印象を受けました。
彼は、時代の一歩、二歩先を見、半ば強引とも思えるような策で同志を引っ張って行こうとしているようにも感じました。

彼の思想通りに時代が進んでいたら、幕府と朝廷との戦で散った貴重な命は救われていたのかもしれません。
明治という時代も、その始まりも、違った形で訪れていたことでしょう。

この本に出会うまで、恥ずかしながら、清川八郎という人物がいたことも知りませんでした。
文中に”のちの新選組”というくだりがあって、やっと’その時代’と気づいた次第

清川八郎は、藤沢周平と同じ山形県出身です。
清川八郎の生まれ故郷、山形県庄内町のサイトに彼の生涯が分かりやすく書かれていました。

庄内町人物伝

この本の映像化はまだされていないようです。

清川八郎という士を知ったばかりで彼の評判などはまだ知る由もありませんが、藤沢周平自身によるあとがきなどから、誤解をされている人物だということはわかりました。
著者が、清川八郎に持たれている偏見を払拭したいと強く願っていることが伝わるような熱量で書かれていました。

歴史に疎い私でも、混沌とした時代であったこと、志を持つ貴重な人物が日本のために心を砕き、世の中を変えようと情熱を持って奔走していたことを感じることができました。
著者渾身の超大作でした。
プロフィール

mattaripon

1995年からカリフォルニア・シリコンバレー在住。
在住年数と英語力は、反比例。
夫と息子と嫁と娘の5人家族。
声楽家かもしれない主婦。

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