mattariponのぽんこつ日記

まったりと趣味にいそしむ日々をまったり綴っていきます。

 短編

二周目の恋

さほど寒くない、花曇りの空です。

今朝は、男子ズが連れ立って出勤しました。
Bocchanの会社は若い人が多いようで、お昼時にはゲームの話などをして過ごすようです。
皆さん割合に早くから出勤して、3時ごろにはほとんどの人が帰宅してしまうのだそうです。
Bocchanは、ゆっくり目の出勤なので人が少なくなるまで残っています。

Dannasanのオフィスは平均年齢が高そうで、出勤している人は少ないそうです。
彼は、一日ほとんど人と会わずに過ごしているようです。

***

電子で購入した「二周目の恋」を読みました。

巻末には、2023年7月発行とありました。
まだまだ新しい!

島本理生、綿矢りさ、波木銅、一穂ミチ、遠田潤子、桜木紫乃、窪美澄 の順でそれぞれの短編7編が収められています。

今まで触れたことのない作家さんの作品もあり、7人7色の面白さがありました。

綿矢りさの「深夜のスパチュラ」は、お菓子作り初心者がヴァレンタインに本命に渡すチョコレート作りに奮闘する様が描かれていました。
チョコレート選びから自分で作ることに流れ、キットで手順通りに作れば自分でもできるかも!と希望が湧き、キットに書いてある材料を買って家に帰り、いざ作り始めます。
閉店間際に材料を買っているくらいですから、作り始めがすでに夜。
手順通りに進むのにいちいち大わらわで、テンポの良い笑いが襲ってきました。
最後に「スパチュラを使います。」で、主人公は固まってしまいます。
スパチュラって何?でほぼパニックで泣いているところへ兄が現れ、救世主!
そして本命の彼に渡して・・・ここでもまた一工夫ありの結末。
これは傑作の1篇でした。

最後の窪美澄の「海鳴り遠くに」は、10年連れ添った夫を亡くして3年たった未亡人が海の近くの別荘で過ごしていた時に二十代後半の女性と出会います。
未亡人は、彼女と出会ったことで自分の奥深くにしまわれていた本当に求めていた愛に気付いていきます。
その気持ちを手放しで受け入れてよいのか、突き進むべきなのか、心の葛藤も丁寧に描かれていました。
いわゆる”百合”と呼ばれるジャンルで、あまり触れたことのない世界でした。

男女の恋も、同性の恋も、苦しさがあったり心癒されるものがあったり、実ったり壊れたりの痛みや喜びの様々な形の心の行方が詰まった1冊だったように思いました。

薬局

寒い、寒い。
快晴で、空気が冷え込んでいます。

雨の間にお買い物をさぼっていたので、近くのスーパーに車で行きました。
水を6本などなど、重い物もたっぷり買い込みました。
Dannasanが研究を重ねて、スーパーのアプリを使ってクッキーを無料でもらいました。
お味はどうなんでしょうねぇ。
こっちのクリームサンドクッキーですから、超絶甘いのではなかろうか。
自分ではわざわざ買わないけれど、無料なら試してみるか、という感じです。

隣の薬局で、処方薬も受け取ってきました。
1回目。
保険が切り替わったので、新しい保険で受け取りたいとDannasanが伝えました。
「切り替えるから15分後に来てね」
と言われ、スーパーのお買い物が終わってから再び薬局へ。

2回目。
「これとこれは保険がきくけど、これとこれは保険がきかないわ」
と言われ、もう一つの保険で調べてもらうことになり、15分後にもう一度行くことになりました。

3回目。
一旦家に帰り、Dannasanが一人で行ってくれました。
両方の保険をうまーく使ってくれて、無事に受け取り完了。
薬局の方の手腕に拍手。

保険が使えるか使えないかで薬のお値段もだいぶ違うので、不思議なものです。
それに比べて、日本の国民保険って、優れものね。

さいはての彼女

朝から快晴です。

寒くもなく、暑くもなく、良い季節になりました。

今朝は、芋虫の公園の方を回りました。
愉快な飾り

ほのぼのします。

ながーい飛行機雲

どこまでもまっすぐで、空の端から端まで伸びていくようです。
このままロスアンジェルスまでつながったりしてね
虹の橋ならぬ、雲の橋。

2.03マイル(約 3.27 Km)のお散歩でした。

***

電子書籍で購入した原田マハ著の「さいはての彼女」を読みました。


巻末(奥付)には、平成25年初版発行 とありました。
平成25年は・・・2013年ですね。
おお!ということは、今からちょうど10年前なのね。

4つの短編集で、”何かしらを心に抱えて旅に出る” がテーマになっていました。
4つの独立した短編でしたが、最初と最後の章にはつながりがありました。
時系列も重ねられて、一つの旅の裏側でもう一つの出会いとつながりが生まれていました。
もしかしたらほかの編も、同時期に繰り広げられている世界だったのかしら?

会社のこと、部下のこと、恋人との別れ、人間関係、自分の人生、家族のこと、亡き夫のこと。
それぞれに疲れた心があり、出口の見えない心があり、傷ついた心がありました。
そんな時にふと見上げ、目線を変えて違う風景が見えたらきっといいことがある。
そこから始まる何かがみつかるよ、とそっと背中を押してくれるように感じました。

旅に出ることで新しい出会いがあったり、目の前が開けたり、心が解放されたり。
開放されたからこその気づきがあり、今までだったら見過ごしてしまったかもしれない人との出会いの美しさ。
疲れた心が癒されていき、出口のなかった心に光がさすような温かさが全編を包んでいました。

しゃがみこんだ心が徐々に立ち上がり、傷ついた心にかさぶたができていくように感じました。
立ち止まってもいいんだよ、逃げたっていいんだよ、そんな勇気をもらえる気がしました。
心が解放され、優しく、慈しみのある作品でした。

無印OL物語

昨晩は、風がなかったせいか、いつまでもじくじくと暑かったです。
今日も、朝でも涼しく感じられないわぁ。

雲が大分高くなってきたように見えます。
体感でも日の出が遅くなり、日の入りが早くなってきているということは、お日様の滞在時間は短くなっているということでしょ?
じめっとした暑さが夜まで長引くとは、これいかに、ですよ。
それでも、日本の湿度に比べたら鼻で笑われそうですけれど

そういえば、昨日、今週のお天気を調べるのを忘れていたわ

明日まで気温が高いのね。
湿度と気圧も徐々に下がるようなので、背後霊ならぬ頭上霊のような圧力は薄くなると期待しましょう。

今朝は、子どもらの小学校のほうを回りました。


熟れ熟れの色ね。
こんなにたくさん実がついて、えらいわ。
家のザクロは、2,3個しかなっていないみたいなのよ。

キンカン
 
こつぶちゃんがわらわら。
お花も咲いていたので、まだ増えるつもりらしい。

2.15マイル(約 3.46 Km)のお散歩でした。

***

郡ようこ著の「無印OL物語」を読みました。


巻末には、平成3年初版発行、平成5年20版発行 とありました。
平成3年は・・・1991年、ということは、30年以上も前の本なの
表紙も可愛らしいし、内容も時代を感じませんでしたわぁ。

無印〇〇物語 はシリーズになっていますが、こちらに読む順番などが詳しく書かれていました。

無印シリーズ 順番

最初の「無印良女(むじるしりょうひん)」は、2020年に読んでいました。
笑わずにはいられないエッセイでしたねぇ。
シリーズ2作目の本作からは、短編集になるのですね。

2022年に無印シリーズ4作目の無印失恋物語を先に読んでしまっておりました。
シリーズの順番も、本棚の手持ち作品も確認せずに手に取るからぁ~
でも、一貫した主人公が設定されているわけではないので、どの本でも、どの章から読んでも楽しめること請け合いですわ。

本書、
「無印OL物語」は、12の短編からなる1冊です。
どれも、おそらくOLあるあるがふくらまされたお話なのだと思います。
残念ながら、私はOL経験がないので小説や漫画やアニメなどから会社の雰囲気を妄想するしかないのですが、どの編も実際にいるような・いないような、妄想でも”わかる~”と言いたくなるような話がてんこ盛りでした。
そして、章の最後の1段落、あるいは1文で、ほくそ笑んでしまうオチが絶妙でした。

内容にググッと引き込んで、すとんと放り投げられるような、変な(?)快感がたまりませんでした。
この”うっちゃり感”も、作者の魅力の一つじゃないかしらね。

吉原花魁

朝から青空の見える、うららかな陽気です。

時折春風も吹いて、心地よいです。

昨日の夕方に、姐さんがお庭のレモンをたくさん持ってきてくださいました。

前回いただいたレモンがあとほんの数個だったので、何とも絶妙なグッドタイミング!でした。
小さくても果汁たっぷりで、皮も新鮮で嬉しいわ
小分けにして冷蔵庫に入れましたが、すでに爽やかな香りが立ち上っていました。
少し立ち話もできて、笑ってばかりの楽しいひと時でした。
ありがとうございました

今朝は、犬の公園のほうに行きました。
家から何軒か先のお宅に、ポツンとチューリップ。

お日様が沈むと花が閉じるのね。

角のお宅にも球根のお花がたくさん。

可愛いわねぇ。

モクレンがそろそろ終わりそうです。

可憐なピンクだわ。

公園に黄色い花の木がありました。
 
調べてみましたら、Bay Laurelによく似ていました。
日本語名だと、月桂樹。
乾燥した葉っぱはローリエと呼ばれ、スープなどによく入れますよね~。
こんな近くにあったとは、知らなかったわ!
そのうえ、花が咲くなんてね。

すぐそばの鉄塔

写真の矢印部分で二人ずつ、命綱をつけて作業していました。
セルフォンタワーのメンテナンスかしら?
いやいや、怖いわ~~
送電線のすぐ近くだし、あの高さだし…
考えただけで手に変な汗が湧いてきます。

少しお買い物をして帰った、2.25マイル(約 3.62 Km)のお散歩でした。

***

姐さんのお知り合いのムービングセールで購入した、
歴史・時代小説作家8人による短編集「吉原花魁」を読みました。


巻末には、平成21年初版発行とありました。
平成21年は・・・2009年です。

収められている作家は、隆慶一郎、平岩弓枝、宇江佐真理、杉本章子、南原幹雄、山田風太郎、藤沢周平、松井今朝子 の8人です。
各作家が過去に上梓した作品の中から、”吉原”にちなんだ短編が選りすぐって収められていました。

中で、平岩弓枝の作品は、はやぶさ新八の短編でした。
昨年に手持ちの本が終わって”新八ロス”になっていたので、新八郎さまとの久々の再会でした。
若い遊女に熱をあげた若侍を国元へ帰す算段までついたのですが、裏をかかれて若侍が遊女を斬り、自らも切腹した事件。
お奉行のお指図で、新八郎は若侍を国元へ帰すように働きかけます。
一歩離れたところから見守っていましたが、新八郎の見ていなかったところで事件が起きてしまいました。
事件後に、切られた遊女が生前に稲荷神社で手を合わせていた姿を思い出したり、哀愁ただよう結末でした。
新八郎のほれぼれする大立ち回りはありませんでしたが、新八郎の優しさがにじむ短編でした。

山田風太郎の作品は、艶めかしいような妖気も立ちのぼるような、収録された他の作品とは色が違う作風でした。
花街にやってくる老人が夜具の中で印籠から指で何かをすくってはなめ、それをなめた花魁も老人から離れられなくなります。
印籠の中にあるものは何か?
うえ~、っと思わずにはいられない印籠の中身の種明かし。
最後の最後に開かされる老人の身分にも驚かされ、救いのない結末に呆然としました。

恋や嫉妬や事件が渦巻く吉原は、いろんな身分の人間模様を多く秘め、謎も多い場所のように思います。
今でも漫画の舞台になることもあるほど、神秘的な一面もあるのでしょうね。
どの作品も濃くて、
それぞれの作家の作風が楽しめて、いろいろな角度から吉原を見ることができたように思いました。
字も大きくて、とても読みやすい本でした。
プロフィール

mattaripon

1995年からカリフォルニア・シリコンバレー在住。
在住年数と英語力は、反比例。
夫と息子と嫁と娘の5人家族。
声楽家かもしれない主婦。

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