朝から晴れ。
ただ今、外はモワッとするような気温です。
朝の冷え込みにフリースのタートルネックなんぞを着ておりましたら、暑いったら
気温の変化に対応するのが、一歩遅いわ

今日は朝からDannasanのミーティングが目白押しなので、お散歩は無しです。
お邪魔をしないように、静かにしてなくっちゃ

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平岩弓枝著の「結婚のとき」を読みました。


巻末を見ますと、昭和57年第1刷発行、昭和60年第9刷発行、とありました。
う~ん、また元号・・・

和暦・西暦早見表

こちらを、活用させていただいております。
昭和57年はーー1982年、昭和60年はーー1985年ですね。
おお!ちょうど40年前ですか。

1980年代を検索してみましたら、テレホンカードが発売されたり、バブル好景気だったり、話題に事欠かない年代だったようです。

さて本作は、そんな日本が沸き上がるような時代に書かれた作品だったのですね。

四谷の料亭の孫娘さやかを主人公とし、兄の友人こうじとの恋模様を描いた物語です。
お互い好きなのに、気持ちを伝えあうこともできず。
さやかの見合いに心かき乱されるこうじと、非のない見合い相手と過ごしながらも心の中にはいつもこうじのいるさやか。

書道の家元の家に育ったこうじは、お家騒動に巻き込まれていきます。
兄に嫁ぐ前の、
昔好きだった兄嫁との関係も引き出されたり、右手の使えなくなった兄の代わりに家元(仮)を務めることになり、さやかに心のうちを伝えるチャンスが逃げていきます。

傲慢かとも思えたこうじの兄が、こうじのために水面下で動いたシーンは胸熱でしたねぇ。
そして、最後のピンチを左手で字を書く、というとっておきの切り札で一刀両断。
実はこの物語で一番カッコよかったのは兄だったりして

さやかの家族のさりげなくも深い家族愛と、こうじの冷めきった家族と、とても対照的に印象深く描かれていました。
ハワイに四谷の料亭の姉妹店を出す話や、軽井沢にあるさやかの父のホテルの改装にこうじが絡んだり、80年代と言う時代を反映するような設定も見られました。

調べてみましたら、1977年からフジテレビの「平岩弓枝ドラマシリーズ」という枠があったようです。
その中で、「結婚のとき」も1979年にドラマ化されていたみたいですよ。

現代だったら、公衆電話はスマホになり、小道具にも変化がみられるのでしょうね。
二人の距離感やすれ違いも、描かれ方が変わるのかなぁ。
まあ、なんというか、ジレキュンな、読後にパステル色の淡いハートに包まれるような作品でした